本報告書は、2014年2月9日に早稲田大学(早稲田キャンパス)で開催された第6回全国マスジド(モスク)代表者会議「地域コミュニティとマスジドの将来像」の会議録である。本会議は、2009年に「全国モスク代表者会議」として始まり、2012年に名称を「全国マスジド(モスク)代表者会議」と変更して、継続して開催している。第6回会議は、前日の大雪のため欠席者も少なくなかったものの、主催者側を含め約70名近くの参加者がありほぼ例年通りの規模で開催され、充実した報告と活発な議論が行われた。
今回の会議は、日本におけるムスリム・コミュニティの将来を考えるという形で展開された。滞日ムスリム・コミュニティは、1990年代初期のニューカマーによるモスク建設の開始の頃から、急?にその存在感を増しており、現在は、滞日ムスリム人口約11万人、国内モスク数80カ所以上を擁する規模にまで発展してきた。これからは、コミュニティの継承とそれを担う世代の交代や次世代育成が大きな課題と考えられる。本会議録がそのような諸課題の達成に寄与することができれば幸いである。
毎年のことではあるが、会議開催にあたっては、各地域のモスク代表者の方々をはじめ、滞日ムスリムの方々、また一般参加の方々など多くの人たちから多大なご協力をいただいた。皆様に厚く御礼申し上げ、これからのご協力についても改めてお願いする次第である。
2015年12月
岡井 宏文
店田 廣文
小島 宏